みだれめも
第286回
水鏡子
8月2日神戸さんちか古本市。割高で買えず。14日京都下鴨神社古本市。3冊500円本中心にダンボールひと箱。23日大阪古書会館。ミステリマガジンの新しめのところが1冊300円で大量出品。少し悩んで20冊ほど購入。それに合わせてダンボールひと箱。24日近くのブックオフが390円以下の単行本半額セール。20冊ほど買い込む。30日大阪阪神百貨店古本市。SF・ミステリ系の本がそこそこ並んでいるがまあ高い。SFマガジンや奇想天外が一律500円の値付け。とりあえず石森章太郎選集『赤いトナカイ』(800円)、金井美恵子『スクラップ・ギャラリー』(線引きあり700円)の2冊を購入。ちなみにこの2冊が今月買った古本のなかでは最高額。
8月の購入冊数283冊。購入金額50,018円。クーポン使用2,240円。
なろう本95冊。コミック19冊、だぶりエラーと買い直しは33冊。
新刊は、「昭和39年の俺たち9月号」と「SFマガジン10月号」の雑誌2冊のみ。計2,240円のみ。頂き本に、理山貞二『すべての夢、果てるまで』多謝。ほかアルファポリスの株主優待本が2冊。
雑誌類は100円で買うのが常態だったが、最近は200円でしか見かけなくなってきた。今回HMMの300円に悩んだのは、そんな体感がためらわせたためなのだが、気がついたのは、あのころHMMの定価は200円だったんだなあということ。それが購入する最後の一押しになった。同じことは文庫本にも言えて、日本作家は別にして、のきなみ定価千円台の翻訳作品については242円も仕方がないかという気持ちになるようになった。
買い直しの衝動も、だんだん良くないところが出てきて、今月買った世界SF全集『⑪ハミルトン・ラインスター』など、ラインスターが文庫落ちしていないこと、帯がきれいな状態でついているというそれだけが購入の理由であったりする。もちろんこれは3冊500円とかの数合わせだったということもあったりするが。さすがに単品300円ではまだ買えないし買わないと思う。帯を理由に買い直すのは良くないと思う。
雑誌はHMM以外にも「幻影城」「ヒッチコックマガジン」「たべるのがおそい」「ライトノベル・フロントギャラリー」「思想地図beta」「マーク・トウェイン研究と批評」を各1冊購入。
300円以上の高額本:
松本慈恵監修『仏教珍説・愚説辞典』、吉村萬一『流卵』(各500円)、大森望編『VISIONS』(385円)、レナード・ムロディナウ『この世界を知るための人類と科学の400万年史』(330円)、J・ポーキングホーン『世界・科学・信仰』、西上ハルオ『マンダラ博佛館』、オウィディウス『転身物語』、総解説『世界の奇書』、マーチン・ガードナー注『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』、ポール・D・ジンマーマン『マルクス兄弟のおかしな世界』、アルド・レオポルド『野性のうたが聞こえる』』(各300円)。
200円以上の高額文庫本:
J・D・ロブ『イヴ&ローク㉘㊻54』、クーンツ『ミステリウム』、チャールズ・ウィリアムズ『天界の戦い』、藤本泉『東京ゲリラ戦線』。
『イヴ&ローク』は直近未来の女刑事と大富豪のコンビを主役にしたミステリ。そのうち読もうと買い集めていたものが、まだ1冊も読まないうちに50冊の大台に。『VISIONS』とか『天界の戦い』とか買ってなかったのかと言われそう。『不思議の国のアリス』は5冊目くらい。マーチン・ガードナーの注釈本ということでセット買い。『マルクス兄弟のおかしな世界』が300円で買えるのかあ。
242円以下の主な本。今月は
西村寿行のエッセイ集『宴は終わりぬ』は図書館で読んだあと、10年以上探していたものを、昨年渡辺英樹氏の伝手で手に入れたものなのだが、ぽんと今月ブックオフでみつかる。こういうことはときどきあって、十文字青のデビュー作『純潔ブルースプリング』をやっと見つけて400円で買った直後に別の店の50円均一本で発見して呆然としたことがある。なろう本を400円で買ったあと200円でみつけることなど枚挙にいとまがない。『不老不死の血』は4冊目。
8月読んだなろう本
| ◎ | Schuld『TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す⑪下』(オーバーラップ文庫) |
| ◎ | 超法規的かえる『魔女と傭兵』(GCN文庫) |
| ○ | 依依恋恋『王者の盤狂わせ』(GCN文庫) |
| ○ | 御手々ぽんた『レアモンスター?それ、ただの害虫ですよ』(GA文庫) |
| ▲ | サエトミユウ『やんちゃ姫さまの大冒険』(ドラゴンノベルス) |
| ▲ | 芽生『裏庭のドア、異世界に繋がる』(サーガフォレスト) |
| ▲ | 森たん『【収納空間】を極める男』(キネティックノベルス) |
| ▲ | 海翔『非モテサラリーマン40歳の誕生日に突然大魔導士に覚醒する』(HJノベルス) |
| ▲ | 臨界土偶『元名門貴族の気弱な嫡子になりました』(BKブックス) |
| △ | 八神凪『異世界二度目のおっさん、どう考えても高校生勇者より強い』(アルファポリス) |
| △ | 深山鈴『おっさん冒険者の遅れた英雄譚』(GAノベル) |
| △ | 可換環『育ちすぎたタマ』(カドカワBOOKS) |
| △ | Taki210『アラサー社畜さん、勇者召喚に巻き込まれてしまう』(ドラゴンノベルス) |
| △ | 夜分長文『ゴミ以下だと追放された使用人、実は前世賢者です』(Kラノベブックス) |
上位に文庫本が並んだのは偶然ではなく、評判等から新刊で買った3冊である。
超法規的かえる『魔女と傭兵』は結構が小説より漫画の構文寄りなので、◎か〇かで悩んだがこれを◎にしないとつける本が限定されるということで。たとえば先月紹介の『羅刹の銀河』はギャグとバトルのハチャメチャだが構成や奥行きはしっかり小説としてのツボを押さえている。本書についてはしっかり書けているというもののいわば文字で書かれた『ベルセルク』といった印象がある。とりあえず1巻目を読んだあと、WEB最終更新までこなしたので、残りは古本屋で集める予定。
依依恋恋『王者の盤狂わせ』はネット将棋で圧倒的な強さを誇る主人公が高校の将棋部に入って地区別対抗戦で無双していく物語。対局シーンはそれなりなのだが、強大な将棋道場群が覇権を巡って相争うという背景設定が、これが異世界ものであるならたぶんすんなり受け入れられたと思うのだが、現実社会を舞台にしたものになると違和感が出まくる。これもWEB最終更新まで既読済み。
サエトミユウ『やんちゃ姫さまの大冒険』はひねりのきいた勇者もの。ただ『オールラウンダーズ』に比べるとやや雑いので▲に。