岡本家記録とは別の話(ビフォーアフター篇)

 岡本家記録(Web版)(読書日記)もご参照ください。1月は 『なつかしく謎めいて』、『おまかせハウスの人々』、『モーダルな事象』、『金春屋ゴメス』、『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』、『神の血脈』、『天の声/枯草熱』などを収録。一部blog化もされております(あまり意味ないけど)。

 ということで、ここでは上記に書かれていない記録を書くことになります。本編は読書日記なので、それ以外の雑記関係をこちらにまわしてみることにしました。

 THATTAがオンライン版になってから、今年で8年になりますね。

ビフォーアフター的リフォームの実際

 
今日(2006年1月29日)放送のリフォーム番組『大改造! 劇的ビフォーアフター』は、大学教授の蔵書家(?)の家が対象なので、THATTA関係の人々の話題を呼んでいました。まず置く場所だ、 あれではまだ置き場所が余っている、本棚にもう隙間がない、などなど話題沸騰。ということで本はスペースが第一 の障害に考えられがちですが、やはり問題は重量でしょう。ちなみに通常の住宅では、耐荷重は180kg/平方メートル程度しかありません(1800ニュートンと書くのが正しい?)。

 ハードカバー500g/冊(百科事典級の本ならもっとずっと重いですが、すべてがそうではないでしょう)として、

 4000冊×500g/冊=2,000,000g

まあ2トンですね。

 したがって、普通の床の場合、2000kg/180kg=11で、4000冊÷11=363冊ということは、11畳の部屋で、1畳あたり6段の本箱1本を置くくらいならばまあ大丈夫でしょう 、というのは世間の家庭の話。蔵書家の場合、通常こんな程度ではないはずです。たとえば、とうていコレクターとは言いがたい筆者でも、床面積90cm×30cmの本箱(当然天井までの高さ)ならハードカバー換算で700冊、文庫換算ならもっと入って1800冊くらい入ってます。

 このときの重量は、

 700冊×500g/冊(ハードカバー)=350kg〜1800冊×250g/冊(文庫)=450kg

なので、耐加重の約2倍強ですね。こんなのが、少なくとも10本はあるよなあ。ということは3.5〜4トンか。置き場所によって家が傾くというのは、比喩でもなんでもないわけです (片方の壁だけの壁面収納は危険)。さて、通常の家の根太(床を支える横木)は90cmに1本ですが、これを45cmに1本、倍とすると、床補強された家ということになります。筆者の自宅は床の一部を補強しました。2平方メートルに上記クラスの本箱を4本設置しています。1.6トン/2平方メートル…ですが、今のところ大丈夫(…と思う)。木は意外に丈夫な材料なので、何とか支えてくれてますね。

 いやまあ、こんなことは本格的な蔵書家/愛書家/積読書家の皆様なら、常識かも知れません。でも、オンボロ文化住宅で床抜け事件なんてのは、これより(平方あたり)ずっと軽い本で起こっているはずなので、 本はあなどれませんよ。

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